やさしいココネ入門9限目:法務

こんにちは、人事採用インターンのももこです!
ココネは「ポケコロ」「ポケコロツイン」「Hello Sweet Days 」など様々なアプリを展開しています。
それぞれが企画・デザイン・開発などいろいろな社員のチームワークで成り立っています。
そんなココネのお仕事をやさしく分かりやすくお伝えする企画、題して
やさしいココネ入門 も9限目です!
今回は法務のお仕事について学びます!
教えて下さるのは玄津さんです!

法務ってどんなお仕事ですか?
法律は社会の絶対的なルールで、それを扱う部署が法務です。
会社が何かの罪に問われたり不利益を被ったりしないよう、取引や企画を監視する部署が法務だと思われることがありますが、実はそれは法務の仕事の一部でしかありません。
実際の法務の仕事は二段構えになっていて、会社を守るために契約書や企画内容をチェックし、法的リスクを洗い出すのはひとつ目のステップです。
重視すべきはふたつ目のステップで、「リスクが見つかりました。めでたしめでたし」ではなく、「リスクを避けつつ企画を実現するにはどうすればいいの?」とか「多少のリスクは覚悟の上で、どこまでだったら攻めてもいいの?」といった、リスクの先の打開策を見つけることが法務の真の役割だと考えています。
リスクを見つけた上で、それに対処するんですね。
具体的にはどんなことをするんですか?
ルーティンワークは、契約書の作成・審査と、企画に関する法律相談です。
どちらもやることは基本的に同じで、まずは依頼者の相談内容を正しく理解するために聞き取りを行い、内容が把握できたら法律違反がないかチェックしつつ、希望どおりの条件を契約書に落とし込んだり、企画の趣旨に合った打開策を検討したり……かっこよく言えば、依頼者の頭の中のイメージをブラッシュアップして文章化する作業を行います(笑)
その他にメインとなる業務は、ココネグループという組織が法的に実在するための手続対応になります。取締役会や株主総会の開催、子会社の設立、M&A、株式譲渡などです。こちらに関しては会社の基盤に関わる業務であり、正確さ・緻密さ・迅速さが求められるため、法務局や司法書士などの外部専門機関と相談しながら進めることが多いです。
【法務のお仕事内容】

お仕事の中で面白い部分を教えてください。
法律問題って真正面から立ち向かうと歯が立たないことが多いんですが、ちょっと視点を変えたり、ほんの一箇所に手を加えたりするだけでスルッとクリアできることがあるんです。
法の抜け道……というとなんだか後ろ暗い感じに聞こえるので、隠しコマンドを見つけたときのしてやったり感というか。
あとは、法務としてもできればメンバーが苦労して考えた企画を没にはしたくないので、解決策が見つかったと連絡して「よかったです!安心しました!」と明るい返事が返ってくると、悩んだ甲斐があったなと嬉しくなります。
でも、大変なこともありますよね?
もちろんです!法律という絶対的なルールを扱う部署だからこそ、わずかなミスが命取りになるというプレッシャーは常に感じています。ほんの少しだけ手を加えれば問題解決の道が開けるということは、逆に一箇所のミスが法を犯し、会社の信用を崩壊させかねないということです。
ココネのように意思決定が早い企業の場合、「昨日はA案でいこうと思ったけど、長期的な視点からB案に変更したい」と急な方向転換が入ることも珍しくないので、即座に思考を切り替えて、新しい案にも完璧に対応しなければならないのが大変なところです。
なるほど!どうやって対処していくんですか?
法の世界では「知らなかった」は免罪符にならないので、相談がきた時にできるだけ素早く問題点と解決策を見つけ出せるよう、メンバー間で知識を共有したり、手分けして文献をあたったりして、知識の獲得を疎かにしないというのが一つのポイントだと思います。
あとは人間である以上ミスをなくすことは不可能なので、チーム内での二重・三重のチェックも必須にしています。迅速さが求められるのにチェックに時間をかけて大丈夫なの?と思われるかも知れませんが、次のメンバーの確認時間を短縮するために要点をまとめていると、文章や思考が洗練されて無駄なやり取りが減るので、結果的に時間短縮にも繋がります。
常に知識量や正確さが求められて、やっぱり難しそうなお仕事ですね…。
でも、必要なのは法律知識の豊富さより、色んな視点から物事を考えられるセンスだと思っています。
ぶっちゃけた話、テストと違って本を見ながら契約書を作ったり相談内容を検討していても怒られることはないので、学ぶ意欲とそれなりの理解力があれば、知識は後追いでもそれほど問題ないかなと。
重要なのは、問題に行き当たった時に思考停止するのではなく、別の角度から考えてみたり、お客さまの立場になればギリギリを攻めるのもありなんじゃないかなどと、柔軟に思考し続けられることだと思います。

柔軟性がカギなんですね!
法務は全ての会社にあると思いますが、ココネの法務チームの特徴ってありますか?
皆で助け合うことですかね。チーム内の議論がとても活発で、自分がメイン担当でない案件でも概要は把握し、疑問や手がかりがあれば積極的に共有していく風土があります。
担当者一人では気づけない問題もあるので、メンバー全員が他メンバーの案件も自分事だと思って動き、より完璧な答えを出そうとフォローし合っている点が、ココネ法務の強みだと思います。
助け合いといえば、法務の皆さんは社内で法務クリニックという取り組みをされていますよね。
これはどういったものなんですか?
法務メンバーに口頭でお悩み相談できる、不定期開催のカウンセリングルームのようなものです。
ひと枠15分(最長30分)で、「これってそもそも法律問題なの?」とか「著作権法についてざっくり教えてほしいんだけど…」といった素朴なお悩みから、「企画の趣旨を理解した上で法的にベストな道を教えてほしい」といった熱いご相談まで、できる限りその場ですぐに、法務が答えをお渡しする場になります。
カジュアルに相談できる場があるのは便利ですね!どうして始められたんですか?
やっぱり法律問題はちょっとした条件の違いで結論が変わることがあるので、契約書の作成依頼であれ法律相談であれ、最初のヒアリングで依頼者と法務の認識をすり合わせることがとても大切になります。
でも、他部署のメンバーの中には長文を読むのが苦手、文章で相談内容を伝えるのが苦手という人も少なくなくて。メールやSlackでのやりとりには限界があるし、やっぱりざっくばらんに話してみなきゃ分からないこともあるよねという話から、法務クリニックを立ち上げることになりました。
たしかにリモートの時代になりましたが、直接話さないと伝わりにくいことってありますよね。
あと、ただでさえ法務ってこわいと思われがちな部署なのに、表情が分からない文字のやり取りだけだと冷たい感じが拭えないじゃないですか。何か問題が起きた時に勇気を振り絞って法務に相談する、というのは健全な関係性じゃないと思うので、法務はこわくないよ!ってことを少しでも知ってもらい、普段から気軽に相談できる関係をクリニックで築けたらいいなという思惑もありました(笑)

確かに法務って聞くとちょっと萎縮してしまう気持ち、分かります。
法務の皆さんがそれを理解してこちらに寄り添って下さるのはありがたいです!
そういったお仕事の中で特に意識していることを教えてください。
言葉に誤解を生じさせないこと、でしょうか。
法務の仕事の一つは「依頼者のイメージを文章化すること」と言いましたが、これって小説で求められるような美しい文章を書けばいいということではないんです。
法務の文章は「誰が読んでも同じ内容にしか読めないこと」が重要です。何度も読み直さなくても一度で理解できるという意味で整った文章を書く必要はありますが、読み手の想像の余地を残すような美しい表現はむしろ邪魔になります。
小説とは正反対の文章が求められますね。
そうですね。だって、もしも契約書の内容に色んな解釈が許されていたら、裁判でも「私はこう思った」「でもこうとも読める」と水掛け論になってしまい、ルールも何もなくなっちゃうじゃないですか。ココネが不利になりそうな曖昧な文言は削り、ココネに有利な条件は誰が読んでも否定できないように明確に書く。そういう誤解のない言葉を作り出すことに法務は意識を傾ける必要があると思います。
玄津さんはどうしてこのお仕事に興味をもったんですか?
昔から姉二人の無茶振りに応えてきたおかげか、なんだかんだ自分は人に頼られるのと問題の解決策を練るのが好きなタイプの人間だと気付いて(笑)
漠然と「問題を解決する仕事」に就きたいなというイメージがあって、あとは長文を読むのが苦じゃないのと、分かりやすい文章を書くねと言われることが多かったので、言葉を重視する法律分野が肌に合っていそうだなと思い、法で問題を解決する仕事に興味を持ちました。
言葉や文章を通して役に立ちたい人にはピッタリのお仕事ですね!
最後に、目指していることを教えてください。
ココネが目指している「デジタルワールド」、「メタバース」との関係で、最近法務にも、法制度や慣習ができあがっていない分野に関する相談が寄せられるようになってきました。
これまでの法務の仕事は「既存のルール内で解決策を探せばいい」というところがありましたが、これからは新しいルールを作っていく側に回らないとココネの成長スピードについていけなくなるぞと危機感を持っています。
まずは類似案件や隣接分野の判例などをあたって、新ルールの制作材料を集めていくことがこれからの課題ですね。

今回も復習していきましょう♪

難しい・固い…、そんなイメージがありましたが、法務は会社に絶対的に必要だし、他の社員がそうしたイメージを覆せるようなこともしている点がココネの法務の良いところだと思いました!