韓国出身開発者インタビュー:朴相駿さん

日本での就職
■ 日本で働くきっかけは?
私は30歳の時に日本に来たのですが、もともと30歳から新しい人生を歩もうという人生計画がありました。外国に行ってみようと考えていたのですが、両親も年をとっているので、ケアすることを考慮すると、近いところがいいと思い、韓国の職場を辞めて日本に来ました。
日本語学校に通いながら日本語を学び、フリーランスとして開発の仕事をしていました。学校での説明会を通じて派遣会社の紹介紹介でココネを知り、そんな縁で今までずっと働いています。
■ 韓国と日本での働き方の違いを感じたことは?
日本に来てから随分経ったのであやふやになっていますが…。
韓国で働いていたのはほぼ15年前のことなので、その頃の時代と今とでは差があると思います。今の韓国の企業文化がどのように変化しているのかよくわかりませんが、文化的な差はたしかにあると思います。
私が韓国で働いていたときは、私生活と会社生活が一緒に交わっているような、区別がつかないような感じが強かったと思います。
日本に来て驚いたのは、公私の区別がはっきりしているところです。一番驚いたのはお昼ごはんを一緒に食べなかったことです。
韓国にいた頃はみんなで一緒にお昼に行って「今日は何を食べる?」というのが一般的でしたが、日本では各自お弁当を持ってきて自分の席で食べるとか、少人数で集まって食べにくとかで、それが悪いということではなく、新鮮でした。今ではそれがむしろ楽で、みんなで集まって行くというのは大変だなと思うようになりました。
ココネの開発職
■ ココネの仕事を通じて得られるものは?
多くの経験ができたと思います。『ポケコロ』だけでなく、会社が成長するために様々な挑戦をしながら、いろいろな分野に対しての経験を積みました。
今は”CCP”に注力していますが、ココネは新しい事業分野に対しての関心も持っていますし、いろいろな社員がいます。開発者としても様々な分野やプラットフォームに対して、経験を発揮したり、経験を積むための挑戦ができる環境があって、成長ができると思います。
社内のエンジニアは、上下関係をはっきりと区別するような雰囲気ではないと思います。若いエンジニアはよくわからないですが、上司たちといっしょにご飯を食べながら、雑談をする雰囲気はありますね。
ココネのワークライフバランス
■ ワークライフバランスについてはどう思いますか?
確かにココネはワークライフバランスについては他の会社とくらべてサポートが充実していると思います。フレックスタイム制やリモートワークとか。特に開発者にとっては、業務に集中して効率をあげられるような形態で、働き方を積極的に支援してくれていると感じます。社員からの意見があれば採用したり、検討してくれたり、挑戦や、フィードバックもしてくれて、問題を解決するためにいろいろとしてくれるので助かります。
子どもが生まれて一番大変だったのが、育児、家事、仕事と一緒に3つのことをしなければならないことですね。その時に「育児フリータイム制度」は本当に役に立ちました。そして、新型コロナウイルスの影響はありますが、リモート勤務が増えたことは家事や育児をする上では助かりました。
育児しながら、家事をして、開発の仕事もしなければいけないという立場としてはベストなことだと思います。
私の日本生活
■ 子育ての環境はどうですか?(東京の保育園事情)
東京の江東区に住んでいて、4歳の息子がいます。妻が育児休暇を1年取得しましたが、その時は保育園に入ることができず、半年ほど待ってから入園しました。
子どもが生まれたときは保育園の数も少なかったのですが、今は数も増えて環境も良くなっているようです。
今はどこの小学校に通わせようかと悩んでいます。
これから日本就職を目指す方にメッセージ
どこの国でも同じだと思いますが、海外に出て就職するということは最初は簡単ではないと思います。文化的な違いとか、言語的な違いとか、そんなところで本人が努力をしなければなりません。
結局、努力なしに社会に溶け込むことができないんです。私自身も学生生活や社会人生活をしながら感じる部分ですが、本人のマインドが変わるかどうかに大きな差が出ると思います。 逃避するような、自分自身の国や環境が嫌で、他のところで新しい人生を送ろうという、単純な心構えでは難しいと思いますし、日本でも他の国でも同じでしょうが、その国で自分自身がその国に近づいていくこと、その国で生活するのに必要な基盤となる言語や文化の習得が必要だと思います。
開発者としては技術的な部分も重要ですが、同時に言語・文化・社会に対する理解や学習も重要だと思います。それができている人とできていな人の差が会社内ではすぐに出てしまうような感じがします。ですから、そのような点についても気を使うのが良いのではないかと思います。