STORY ストーリー

インタビュー

「福利厚生」じゃない、一緒に実現していく私たちの「環境」

ココネの福利厚生が良い?この環境を当然のものとする社会はすぐに来るはず。
それよりも、その環境で何を目指して努力しているのかを理解してほしい。

社員食堂

「会社におかかえのシェフがいる」「健康をきづかうパーソナルトレーナーがいる」など、ココネの職場環境は”シリコンバレー並”と言われることがあります。
その環境にどういう想いを持っているのか。今の課題やその先で見ている世界を、取締役弁護士の石渡と、ポケコロのアートディレクター内海に聞きました。

環境にかける思い。デザイナーとして感じる思い。

――はじめにお二人の自己紹介をおねがいします。
石渡
取締役 弁護士として経営全般の管理をしています。キャリアのスタートは弁護士です。2014年よりココネに入社し、法務を含めたバックオフィスの整備から開始し、事業部運営や新規事業立ち上げを経て、現在は子会社の代表として幼児園の経営も見ております。本日はココネの環境と、そこで目指すものについてお話させていただきます。


内海
デザイナー兼アートディレクターを務めています。美術大学卒業後、仕事としてはイラストを専門にしていませんでした。ある日『ポケコロ』のかわいい世界観にがっつり心を惹かれまして「ここで仕事したい!」という一心で、ココネにデザイナーとして入社しました。

当時は数十人の会社だったので(現在は約500名)、正社員になる制度もなく、アルバイトからスタートし、みずから上長に「正社員になりたいです!」と直談判して昇格するなど、会社の成長を一緒に作ってきました。現在はアイテムを制作をするだけでなく、売上責任を持ち、チームのマネジメントや採用にも携わるなど業務範囲が広がりました。
ココネは社員の4割がデザイナーで、会社の中心にデザイナーがいます。今日はデザイナー視点で会社についてお話させて頂きます。

福利厚生ではない。会社として当然なすべきことをしているだけ。

――ココネには社内に美味しいデリがあって新鮮なものが安く食べられたり、ジムがあっていつでも運動できたりしますよね。ここまで魅力的な「福利厚生」が揃っている会社は少ないように感じます

石渡

ココネでは働く環境をとても大事にしています。会社に来るだけで社員が健康になる、幸せになる、自分の居場所が感じられる、などを目指しています。
特にコロナ下で会社に来る時間が減っているので、出社したときは「最高で特別な」場所を提供したいと考えるようになりました。
しかし、デリやジムを社員のために用意すること。
これは本当に”福利厚生”なんでしょうか?
ココネでは、プラスアルファの”福利厚生”だとは考えず「会社として当然果たすべき義務」という心構えで運営しています。
一般的には、ココネのジムやデリは”手厚い付加価値”と思われるかもしれません。
でも会社の役割や存在意義をもってすれば「社員のことを、これくらい大事にするのは当然の前提」になるべきだと思っています。
――会社と、健康・幸せというイメージは、一般的には、まだまだ一致しないですね。最高の環境だと思いますが、課題もあるんでしょうか?
石渡
先日、社員アンケートで「ココネの好きなところはなんですか?」と聞いた際、第一に「ご飯が美味しい」「運動が習慣になりました」というコメントが多くみられました。
もちろん「好きな点」に取り上げてもらえるのは嬉しくもありますが、それは当然なものとして受け止めて、その先の議論になりきっていないのは課題だと感じています。
具体的には、健康や幸せが享受されるべき環境を用意は当然として、その上でココネでは「感性をカタチに」というミッションを掲げています。
そのためには

  • ココネが目指す未来にワクワクする
  • ココネの価値観に惹かれる
  • 優秀な仲間がさらに成長する
  • デザインの本質に迫れる

のように仕事や未来、お客様のことについてもっともっと語られるようにしていきたいと思っています。

環境は与えてもらうだけのものでもない。夢を掲げて一緒に実現していくもの。

内海
私が入社したときは、デリがあるなんて想像すらできませんでした。でも当時も、会社は毎週ピザを出してくれたり、お弁当の補助をしてくれていました。
その時代から「いつか美味しいココネデリができたらいいね」という話がありました。
当時は軽い冗談だと思っていました。
でも会社が成長する中で、その夢はひとつひとつ実現していきました。いつからから当然のようにデリもジムもできていました。その過程を見ていたメンバーは、夢は掲げて願えば実現するものだ、叶えていくものだ、と実感していると思います。

内海

「福利厚生に惹かれて入社した」を聞くたびに感じる2つの課題

内海
デザイナーの私としては「福利厚生にすごく惹かれて入社した」と聞くと、仲間の信じるものが通じたという嬉しい気持ちになる反面、自分たちの力不足を認識します。
・なぜ「デザイン」ファーストで語られないのか。デザインが中心で語られる環境にしたい!
ひとつ目は、この環境は、私たちの仲間が作りあげてきたものではあるので、当然誇らしいですが、先の石渡の発言と同様、デザイナーとしては

  • デザインのことに集中できる環境が素敵!
  • こんなに新しい表現が生まれる組織の秘訣ってなに?!
  • こんなに素敵なデザイナーがいる会社に入れて嬉しい!

などを言ってもらいたいです。
ご飯がおいしい、という感想が先に来てしまって、それが語られていない状態は、私達デザイナーの課題だと思っています。
・享受するだけでなく、一緒に作り上げていこうと思ってもらえる仲間を集めたい
次に、願わくば、この環境を享受したい、という気持ちだけでなく「これをもっと良くしたい、一緒に作りたい、私も作れるんだ」と思ってもらいたいです。
この環境は急に出来たのではなく、自分たちの仲間が願い、作り上げていく過程を見ています。だからこそ自分も関与できると信じられます。
今の環境もとても素敵だけど、こんなことしたらもっと良くなる、私にはこんな夢がある。だからぜひココネの仲間になって一緒に作り上げていきたいと思う仲間が増えると良いなと思っています。

オンラインレッスン
※リモート勤務の社員向けに健康士によるオンラインレッスンが行われている

―― その環境の中で、デザイナーのみなさんはどのような思いを持たれているのですか?

ココネの仕事は、自分のセンスが常に市場競争にさらされ、明確に結果がわかる。
とてもフェアな世界。同時に、とても冷酷で厳しい。

内海
「社員にとって健康で幸せを目指せる環境」という流れとは逆に感じるかも知れませんが、ココネの仕事はデザイナーにとって、とてもフェアでありながら、厳しい環境だとも思っています。
ココネの主力サービス『ポケコロ』はデジタルのお洋服やお部屋を提供するビジネスです。
考えたデザインがお客様に響けば人気になります。自分の信じるセンスを追求できるという意味でとても幸せではあります。ただし、お客様に支持されなければまったく価値がつきません。
世の中の画家や、ファッションデザイナーとまったく同じです。
自分たちのセンスが、そのまま市場価値として評価され、時に非情なまでに否定されます。
年齢も、性別も、国籍も、実績も問われない。
可愛いか、素敵か、感動するか。
お客様にとって価値があるものを生み出せるかどうかが問われる真剣勝負な環境です。

厳しい世界で戦っているデザイナーのためにも、周りは温かくありたい。

石渡
ココネでは基本的にデザイナーが描いたものはすべて商品としてリリースされ、お客様からの洗礼を受けます。忖度抜きに絶対評価されます。入ったばかりのアルバイトのデザイナーの作品がすごく売り上げることもある。
入社年数や先輩・後輩は関係ないです。
繰り返しますが、そこは公平でありながら、厳しい世界です。
だからこそ、会社は健康で幸せを目指せる環境を用意して、思う存分戦ってもらいたいと思っています。
デリやジムのメンバーには「仕事で成果が出ている人も、まだ成果が出ていない人でも、同じように大事な仲間として、いつでも心から労ってほしい。そういう安心できる場所があって、また頑張ることができる」と伝えています。

デザイン画面

―― ココネのデザイナーを目指す方に向けて、求める素養やスキルを教えて下さい

「かわいい」が分かるだけではダメ。ハングリー精神や体力、変化する勇気も必要。

石渡
ポケコロから得られる「かわいい」印象とは正反対かもしれませんが、この真剣勝負の競争環境で、楽しみながら、生み出し続けるためには、ハングリー精神、タフネス、変化し続ける力などが必要です。
時代の変化は早く、お客様のニーズもどんどん変わります。
だからこそ変化が必要です。
でも、人間は変化を恐れる生き物です。
ココネでは変化に弱い人も、少しづつ変化への耐性を付けられる仕組みを意識しています。例えば、私たちはすぐに組織変更や席替えをします。慣れたメンバーは、パパッとコードを抜いて、自分の椅子に荷物を乗せて移動しちゃいます。「はいはい、席替えね」という状態を繰り返すことで確かに変化への耐性はついていきますね。
お客様の声に耳を傾け、周りのメンバーも動かして成し遂げる。
それには、自分のやりたこと・理想を確固として持っている必要がある。
内海
デザイナーは、お客様のニーズを汲み取り、自らが答えを見つけ、カタチにしますが、実際には、自分だけですべてを完結できません。
チームに協力してもらってカタチするものがほとんどです。
そこで必要なのは周りを動かす力で、その核となるのは「明確な意思・理想」を持つことです。
例えば新卒2年目で、次期アートディレクターとして名前が挙がっているメンバーがいます。彼女は「ポケコロではこういうガチャが作りたい!」「ポケコロを成長させるために自分はこれができます!」と明確にイメージを持っています。
自分のやりたいことを明確に持ち、言語化もできると、成長も早いです。
私達はそういうメンバーが登場し、挑戦できる環境の用意にも力を入れています。
――最後に、ココネで働くことの魅力について教えてください

最高じゃなくていい、昨日より良くなろう。いつか、うんと成長した自分に出会える。

石渡
上に書いたのは「ココネのこころ」というココネが大事にしている価値感のひとつです。
ココネの主力サービス『ポケコロ』は今年9周年を迎えましたが、2020年も、過去最高の成績を更新しました。ライフサイクルが短いと言われるスマホアプリ市場で類を見ない事例だと思います。
外部からも「デザイナーが主導して考えられる組織は最高ですね!」「どうやってこんなデザイン組織を実現したのですか?」と聞かれます。
今も最高ではないですが、すくなくともひとつ言えるのは「必勝法則はない」です。
過去の自分たちを越えるために、常に全社で全力で取り組んできただけです。

  • デザイナーが成長する環境とは何か?
  • どういう組織が必要なのか?
  • デザインの本質について議論されているか?
  • これまで通用していたやり方が通用しなくなった。どう自分たちを変えるか
  • 戦っている仲間たちをどう支援するか

制度を作り、やり方を変え、体制を変え、お客様に聞き、と手を変え品を変え、試し続けます。
9周年となる『ポケコロ』ではこれまでクリスマスが9回来ています。
毎年「あれが最高だった」「もう去年を超えられない」と思いながら絞り出すように悩み、結果、過去の自分たちを越えてきました。
ココネは今も昔も、最高の環境ではありません。
私達が最高でないのに、候補者の方に最高を求めることもありません。
でも、この厳しい戦いを理解した上で「昨日より少しでも成長したい!」と願い、取り組める方であれば、きっとココネで成長したご自身に出会えると思っています。
そういう方が頑張れるための環境をこれからもたくさん整備していきます。

デジタルのファッションデザイナーとして、今、時代を切り拓く挑戦をしない手はない

内海
ココネのデザイナーは自分のセンスが「お客様に求められるものだったかどうか」が明確に数字で出る職業です。
繰り返しますが、お客様に自分のセンスが1秒で否定される世界はとても過酷です。
でも、デザイナーという職業を選んだ方、それを目指す方には、これほどやりがいのある舞台はないのではないかと思っています。
自分が考えたデザインが何万着も買われる。
お客様の中で着用ブームが起き、販売終了後はプレミアムもつき、トレンドが出来る。
自社だけでなく、他社のサービスからも真似されたデザインが出る。
自分やチームにファンがついて、Twitterで次の商品を楽しみにされる。
リアルなファッションデザインやアーティストに勝るとも劣らない感動ややりがい、影響力をもっている職業だと思います。
自分たちが世界初のデジタルファッションデザイナー集団になってデジタル発のラグジュアリーブランドも生み出せるかも知れない。
ココネのデザイナーは、その未来に挑戦しながら、喜びや悲しみを、失敗や成功、努力と成長を堪能しています。
前例もないのだから、挑戦をするしかありません。
ココネには失敗をしたことがない人はいません。
同時に、失敗を恐れてトライしなかった人もいません。
失敗した場合はどうすれば良いか、皆で考える環境が出来上がっています。
この時代に生まれたデザイナーならではの挑戦先として、ぜひココネのデザイナーに挑戦してください!お待ちしています。

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