INTERVIEW インタビュー

ココネ

web3につなぐ。ボードメンバーが描くココネの未来予想図<前編>

web3時代の到来。
ココネはこれまでのアバターサービス事業を基盤に、AI、ブロックチェーン技術などと融合させたデジタルワールドの実現を目指しています。

「ココネのサービスを通じて、ポジティブな感情を持ち、世界中の方々にデジタルワールドで生きているという感覚を持ってもらいたい」

正解や前例がない世界に、私たちと一緒に挑戦できる人を求めています。
そこで、2022年7月に一新されたボードメンバー(経営陣)に対し、これまでのココネ、そしてこれからの未来予想図について話を聞き、これからどんな挑戦をしていくのか、そして、どんな人を必要としているのか、前編・後編に分けてお伝えします。


【プロフィール】

代表取締役社長 CEO 高谷 慎太郎
1997年早稲田大学卒業後、株式会社セガ入社。2001年セガグループ開発子会社の株式会社ヒットメーカー取締役就任し、数々のゲーム制作にプロデューサーとして携わる。2002年ダーツバーBeeをプロデュース。2003年株式会社ダーツライブを設立、代表取締役社長を12年務める。
その後はエンタメ企業を中心に社外取締役・顧問業を務め、2021年にココネ入社。

取締役 CCP事業本部 事業本部長 中野 智仁
慶應義塾大学大学院を単位取得退学後、研究職として大学に在籍。
その後、データアナリストとして2014年にココネ入社。企画・運営職を経て、事業部長に就任後、現在はCCP事業本部 事業本部長を兼任。

執行役員 CTO 髙山 大介
NHN ST株式会社にてウェブフロントエンドチームリーダーを担当後、グリー株式会社に入社。
フロントエンドスペシャリストとして複数の既存プロダクトの改修や新規プロダクトの立ち上げに参画。その後、株式会社マネーフォワードに入社。主にフロントエンド、サーバーサイド業務に従事する。2017年にココネ入社、ウェブ開発室長、開発本部長、VPoEを歴任。

執行役員 支援本部 本部長 平岩 桃子
法律事務所にて弁護士として10年間勤務し、2020年にココネ入社。
法務部長としてグループ各社の法律相談やブロックチェーンサービスへの進出サポートを行う。

執行役員 社長室 室長  柏熊 成幸
株式会社ダーツライブを経て、2021年にココネ入社。戦略秘書室として事業計画策定や特命案件、経営と各部門の連携をはかる。また、グループ会社のcocone Education株式会社の運営にも携わる。



「デジタル資産130億個の流通実績を持つココネ」

―まずはココネの事業についてお話を伺いしたいと思います。

中野:ココネの事業の軸は、「キャラクター(Character)」が存在し、「コーディネート(Coordinate)」要素を持ち、「遊ぶ(Play)」ことができるサービスを「CCP」ジャンルと定義している、いわゆるアバター事業です。
女性をメインターゲットとして、2011年から続く『ポケコロ』を筆頭に、感性に響くアイテムを集め、飾り、つながる場を提供しています。
ポケコロシリーズ(『ポケコロ』『ポケコロツイン』『ポケピア』)に加えて昨年は『リヴリーアイランド』など、毎年のように新サービスをリリースしています。
いずれもその世界観やデザインを好んでくださるお客様に支えられており、これから何年も続いていくものばかりです。

高谷:これまでの11年間で15ものサービスを生み出し、社内のデザイナーが60万点以上のデジタル資産(デジタルアイテム)を作り、130億個の流通実績を積み重ねてきました。
この実績は、いわゆるアバターサービスでは世界一だと自負しています。

「デジタルワールドで生きているという感覚」

―そのような実績を作ってきた”ココネの強み”についてお聞かせください。

中野:アバターサービスを十何年も制作・運営してきたDNAが残っていることが強みだと思います。
もし「他のアバターサービスと何が違うのか?」と聞かれたら、単純に自分の分身としてアバターがあるだけではなくて、そこに自分自身を没入できて、本当に自分がその世界の中で生きている、という感覚を持たせられることです。
その結果、その子に着せる服が欲しくなったり、その子が住んでる世界を飾ってみたくなったり。
さらにその状態で人とつながっていくと、もっと欲しいものができるんです。
これは我々しかやっていないことだと思います。

もう一つの強みは、ココネならではのお客様との向き合い方です。
お客様と共にサービスを作っていくという意思があり、アイテムにパラメーター的な強さではなく、「このアイテムがカワイイ」「欲しい」と思ってもらえるかどうかで勝負をしています。
そういった意味において、お客様に誠実であると思います。  

―web3時代が到来する中、その強みはどう生かされていくのでしょうか?お客様に提供する価値も変わっていくのでしょうか?

中野:これからの技術革新や、リアルな世界がデジタルワールドに拡張していく中でも、ココネの事業は地続きにつながっていけると思います。
自分の理想のカワイイやかっこいい世界を作りたい、ということは世界共通のことでしょう。
感性に訴えかける運営手法やデジタル資産を作り続ける体制など、他社に比べてはるかに経験を積んでいることはとても強いアドバンテージだと思います。

―技術もどんどん進化しています。開発面でのココネの強みは何だと思われますか?

髙山:ココネのエンジニアは優しいんですよね(笑)。
優しいって何だろう?と思われそうですが、いろんなカワイイアイテムを作るデザイナーさんの「こうしたい」を叶えようとする想いがすごく強いです。
そこが強みかな。

―その強みはココネらしさの1つとも言えるのではないかと思いました。

髙山:職種を問わず、協力していいものを作っていこうという気持ちが強いです。
みんなで話し合いながら進めていくので、エンジニアもデザイナーのやりたいことを汲み取って、一生懸命、形にしています。

―チームワークも求められますね。

中野:チームワークでもあるし、もっと正確に言うと“サービスに関わる”ということなんですよね。
デザイナーも、開発も、企画も、運営も、CXも、BIも、全員が関わって、何かを作り上げていると。
お客様やサービスのこと、サービス自体を作ってるメンバーも気にしながら関わっていくことを、とても大事にしています。
自分も含めてサービスを作っているという認識を持ってもらえると、ココネでは動きやすいですし、そういった社員がとても多いと思います。

「お客様を10倍、100倍に。そのためにweb3の世界へ」

―ここからは、みなさんが描いている”ココネの未来予想図”についてもお伺いしたいと思います。

高谷:すごくシンプルに、もっとたくさんのお客様に我々のサービスを体験していただきたいですね。
具体的にはグループ全体のサービスで、毎日遊んでくださるお客様の数を10倍、100倍にしたいなと。

そのためにもこれまでのサービスの延長線上として、ココネのブロックチェーンサービスをローンチさせて、web3の世界、そしてグローバルで勝負し、“ココネらしいメタバース”を実現させたい。
そして、それを実現するためには新しい仲間も必要です。

中野:お客様が変われば、やるべきことも変わっていくでしょうし、社員の数も増えていきます。
事業拡大した結果として、会社の強みやフィロソフィー(哲学)がぼやけてしまったり、ぶれてしまうという話はよくあることです。
これからのココネは、ココネとしての文化や、これまでやってきたサービスの強み、社員の在り方・働き方をきちんと維持するというよりも、適切な形でアップデートしながら拡げていく。
内側をきちんと立てながら外側に拡げていければ、ココネらしく、さらに大きな会社に、大きな展開ができると思っています。

―提供サービスの未来図はいかがですか?

柏熊:感性・世界観・デザインを起点にしてきたこれまでのサービス作りに、更なる奥行きを持たせ、いろいろな顔を持つ企業になっていくと思います。
現状、お客様の多くは女性ですが、新しいサービスで、男性や海外を含めたお客様も開拓していきたいと考えています。
また、『リヴリーアイランド』の事業体験から、キャラクターのグッズ化・ライセンス化など自社のIPを育てていくような取り組みも始めています。さらには新規のIPキャラクター作りにも挑戦しています。
様々な取り組みを通じて、私たちのサービス・強みを立体的・多面的に拡張させていきたいと思います。

中野:今までとまったくジャンルの違う「ゲーム」を作ってもいいと思うんです。だから、全くもって「CCP以外のアバターサービスはやりません」ではありません。
我々が社内でCCPと勝手に定義して、勝手に研究して、自分たちのサービスはこういうものだ、お客様はこういう方だ、と考え抜いて各サービスを展開してきました。
こういったサービスへの向き合い方もココネらしさであると思っているので、それを守りながらいろんなことをやっていければと。

高谷:中野さんがおっしゃったように、我々が今まで作ってきたものをベースに、もしかしたら「ゲーム」を作るかもしれないし、ロボットを作るかもしれない。
もうちょっとドメインを拡げて、事業を世界に拡張していくことが、今後の未来図ですね。

「手のひらから始めるメタバース」

―開発部門の未来図はいかがですか?

髙山:これまでココネがつくってきたファッションやインテリアなどのデジタル資産は、アプリ内でのみ使用可能で、その価値はアプリ内でのみ適応されてきました。
これからはブロックチェーンなどの新しい技術によって、デジタル資産の所有権をお客様に帰属させることができるので、アプリ内にとどまらず世界中の誰とでも取引でき、アプリの垣根を超えて使用することも可能になります。
近い未来、誰もが自分のアバターを持つ時代が訪れて、そのアバターがココネが提供するアバターで、お客様の感性を十分に表現できるメタバース空間を提供できればと思っています。

―現在、ココネのお客様の多くは女性です。ブロックチェーンやメタバースと聞くと、まだ少しハードルが高いと感じる方も多いと思うのですが。

髙山:そうですね。ブロックチェーン業界全体としても障壁が高く、課題だと感じています。
我々エンジニアが、web3やブロックチェーンのサービスで使いやすいと感じるような開発をしないと、今のままでは難しいですね。
例えば、メタバースと聞いてイメージされるのは、オープンワールドでPCやVRデバイスが必要だと思われますよね?
ココネでは誰もがお持ちのスマートフォンで、「手のひらから始めるメタバース」として、お客様の感性を表現できるサービス開発を目指しています。

―未来図を描く中で、現時点でココネに足りない部分は何だとお考えですか?

高谷:いくつも伸ばしたいことはありますが・・・。
「人」の面からお話すると、まず一つは国際化ですね。
言葉だけではなく、カルチャーも理解していること。
これからのグローバルな展開にあたって国際化が必要です。
国際感覚豊かなサービスのプロデューサー、企画者とエンジニアですね。
グループ会社も増えて各案件も難しくなっているので、豊かな経験や知見を持つ人がまだまだ必要です。
新規事業のみならず、既存事業やバックオフィスも同様です。

―開発の面からはいかがでしょうか?

髙山:開発中のweb3やブロックチェーン事業に関連して、新しい技術を持つ人を社内でも増やしつつ採用にも取り組んでいます。
ただ、ココネは社内で開発もできる、ということを外部にアピールできていないと思うので、そこも強化したいですね。

―法務として、今後どのようなことが必要になると思われますか?

平岩:ココネグループでもブロックチェーンサービスを手がけていますが、業界の法整備がまだあいまいですし、グローバル展開していくとなると、海外の業界の動向や規制も注視していく必要があります。
難しい状況ではありますが、法務としては事業部が実現したいこと、目指していることを的確にキャッチできるように心掛けています。

それに沿うように「どこがNGでどこはOKなのか」「実現したいと思っていることはグレーだけど進めてもいいグレーなのか」「希望している方法のどの点を修正すれば問題がクリアできるのか」、といった点に気を付けながら提案するようにしています。


web3時代の到来によって、アプリ内だけでしか楽しむことのできなかったデジタル資産が、アプリの垣根を越えて世界中の人々と楽しむことが可能になります。その結果、130億個以上のデジタル資産を流通させてきたココネのサービスを、世界中のお客様に届けられるチャンスがきたと捉えています。

アバターサービスを10年以上、制作・運営してきたDNAや、お客様との向き合い方、そして多彩な「カワイイ」「かっこいい」の感性をカタチにするデザイナー。

これらの強みを生かしながら、この先ココネがどこに向かうのか、インタビュー後編でお届けします。

⇒<後編>はこちら

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