「Web3チーム」設立とココネの開発

ココネでは今年の9月、新設部署「Web3チーム」が立ち上がりました。
複数のweb3プロジェクトが同時進行するココネグループの、開発部門における横断組織です。

チーム長である小川と、同チームの立ち上げと同時に入社した藤崎に、設立に至った経緯や今後の構想、そして藤崎がココネへの入社を決断した経緯について話を聞きました。
Web3チームの立ち上げ

―9月に「Web3チーム」が設立されました。その経緯を教えてください。
小川:2021年頃からメタバース、ブロックチェーン、NFTという言葉を耳にすることが増えてきたと思います。
『感性のメタバース』というココネらしいメタバースの実現に向けて、全社的にも動きが加速しています。
日本オフィスでは、Meta事業本部(web3に特化した新規事業)が立ち上がり、グループ会社のPOST VOYAGERではNFTマーケットプレイスやブロックチェーン開発が本格化したため、日本オフィスの開発チームも参加することになりました。
そういった流れから今後、web3関連のプロジェクトが増えると感じ、フロントエンドエンジニアチームの「Web開発室」から切り出して、グループの横断的な組織として「Web3チーム」を立ち上げました。
―具体的にどのような業務をされているのでしょうか?
小川:ココネの「Web開発室」は、フロントエンドエンジニアの集団です。
web3事業やグループ会社のマーケットプレイスの開発に参加しているのですが、今のところ、開発内容としては通常のwebアプリケーションを作る方法とは変わらないんです。
web3関連の技術は日々アップデートされていくので、今後も定期的にweb3技術の勉強会を開催したり、Solidityを用いたスマートコントラクトの開発を行うなど、フロントエンドの領域以外についても勉強したいと思います。
―今後、業務の範囲は広がっていきそうですね。
小川:現段階のWeb3チームの主な役割は、POST VOYAGERが運用するブロックチェーンネットワーク『MOOI』を使ったアプリケーションの開発です。ただ、『MOOI』のエコシステム自体にもまだ整備する余地があり、その拡充にWeb3チームが携わりたいですね。そのためにweb3関連技術のコアな部分に対する知識や理解を深めたいと考えています。
もっと大きなチームにし、フロントエンドエンジニア以外のメンバーが入れば、さらにいろんなことができるのではないかと。
ココネ・web3業界での役割

―現在のweb3業界について、どのように考えていますか?
小川:web3業界が混沌としていて、「何がなんだか?」という状況ですよね。
一般的にweb3は「NFTの売買」というイメージが強く、中には詐欺などマイナスなイメージもあります。
ココネにあるたくさんのデジタル資産が、アプリの中の世界から外に飛び出していくことによって、ポジティブなイメージを持った存在になればいいと思っています。ココネとしても、web3業界としても。
―まだまだ未知の世界ですよね。ココネの開発として、web3業界でどんな立ち位置を目指したいと思いますか?
小川:CTOの高山さんが「手のひらから始めるメタバース」と表現していましたが、その通りで、ココネのお客様はスマートフォンのアプリを使って、その中で自分の世界を表現しています。
まずはスマホの中から、と考えることは、他社ではあまり目指していないのではないかと思います。お客様が自分の世界を表現できるデジタルワールドを作る、ということを目指しているのは、ココネの強み・特徴でもあると思います。
エンジニアとしても、お客様の楽しみを増やすことに技術を使って、それが実現できたら、面白い立ち位置になると思います。
―グループ会社のハブになるのも、このチームの役割と言えそうですね。
小川:そうですね。
POST VOYAGERのプロジェクトに入ったWeb3チームのメンバーが、Meta事業部に入った別のメンバーと話をしたり、他の職種のエンジニアたちとも話をしています。
フロントエンドエンジニアというのは、後ろで支えている人たちと、プランナーなど表の部分を作る人たちとのハブにもなるので、大事な役割だと思います。今後もこういう動きをしていきます。
今はチームを兼任しているメンバーが半分以上いるので、web3に興味がある方を採用をして、Web3チームを大きくしていきたいと考えています。

―基本的な質問になってしまうかもしれませんが、ずっとフロントエンドエンジニアをしてきた人にとって、web3の開発というのは、全く分野が異なるものなのでしょうか?
藤崎:“web3”や“フロントエンドエンジニア”という定義自体も、必ずしも一定ではないので、それぞれがどのような経験をされてきたかによっても、異なりますね。
主にHTML/CSS/JavaScriptとデザインを兼務している人などは大きく違わないかもしれません。
サーバーとの通信やUXまで含めて設計しているような人は考え方を変える必要があると思います。
小川:自分から興味を持って足を踏み入れないと、全く別の世界の話かもしれません。
―web3におけるエンジニアとして活躍できる方というのは、どんな素質がある方だと思われますか?
藤崎:私もそうでしたが、新しいことがやりたいという気持ちが一番だと思います。
アプリやウェブサイトの作り方は確立されていて、決まり切っているので、それに飽きたというか(笑)。
エンジニアであれば、新しいことをしたいと思うんですよね。
変化しているタイミングなので、新しい流れを自分が作る、くらいの気持ちがあるとよいのかなと。
働きやすく、挑戦できる環境が入社の決め手

―藤崎さんのご経歴についてお聞かせください。
藤崎:元々は営業職で、その後、エンジニアになりました。SIerでエンジニアとしてスタートして、その後webのエンジニアに転向して12,3年経ちます。最近ではフルスタックエンジニアとして働いていました。人数の少ない会社も多かったので、「全部やります」という感じですね。
今年9月にココネに縁をいただいて入社しました。
―これまではアプリやゲーム業界にいらっしゃったのですか?
藤崎:ゲーム業界ではなかったです。オンライン決済を扱うサービスや不動産ポータルの運営などをしている会社にいました。
―ココネにどんなことを期待して入社されましたか?
藤崎:入社する前は、ブロックチェーン技術によって変わるかもしれない何年か先の世界に期待して、そういったことを一緒に目指している会社に縁があったら良いなと思っていました。
実は3社から内定をいただいていたのですが、その3社はみなブロックチェーンやメタバースの事業を展開するために部署やチームが新設されたというタイミングでした。
その中でココネが魅力的だったのは、食事の無料制度やジムなど働きやすい環境へ力を入れているところで、ぜひ入社したいと思いました。
―社員が働きやすいように、ちゃんとアクションをしているということが伝わったんですね。
藤崎:例えば、ここまで環境を用意していて「予算の都合でパソコンは、この機種だけしか選べません」とは言われないと思ったんです(笑)。
働く人のことを思っているなと感じたので、そこが一番でした。
―入社して2か月ほどたちますが、いかがですか?これまでのご経験とは異なるサービスを提供している会社ですが。
藤崎:現在取り組んでいるものは、これまで私が携わっていたものと大きくは違いはありません。
新しいweb3事業に関わっていますが、仕事上のギャップは感じていないです。
―現在の業務で課題に感じていることはありますか?
藤崎:新しくリリースするプロダクトのweb側の対応を担当していますが、ブロックチェーンを使ったサービスになるので、「MINTする」とか「バーンする」「トークンを作る」など、概念を理解しながら開発している状況です。
やってみてわかったのですが、ブロックチェーンの仕組みは、既存のデータベースやwebサーバーと比べると、はっきり言って使いづらいんですね。
システムそのものが、効率というより別のベクトルで設計されていることもあって、今までの手法をそのままやっても開発のスピードが上がらないと感じています。
私たちだけじゃなくて、関わる人すべての生産性に関わることなので、そこが課題であると感じています。
―Web3チームとして、今後どのような業務に取り組んでいきたいですか?
藤崎:“web3”は人によって様々な意味で使われていて、今後どのように世の中で価値を持つのかまだはっきりしていません。
今、ココネでいくつか開発しているプロダクトがありますが、それ以外にもいろんな可能性があるんです。誰もまだ正解を見つけていないので、今後どういうことが受け入れられるか、考えながら作っていきたいと思います。
なので「決まっていない」です。
自分で考えながら、試しながら取り組んでいくのではないかと思います。
―そういう挑戦していく環境はココネにはあると感じられますか?
藤崎:それは強く感じます。
NFTを中心とした大きなサービスはすでにありますが、それを除くと、メタバースで「ここだ!」という企業がないんですよね。
web3以外の基幹事業を別途持っているところではないと、なかなか挑戦すること自体ができないと思うんです。
ココネは既存事業のCCP事業(※)が強いですし、デジタル資産もあります。
ブロックチェーンとの相性も良いので、とてもやりやすい環境があると考えています。
※CCP=アバター事業。「キャラクター(Character)」が存在し、「コーディネート(Coordinate)」要素を持ち、「遊ぶ(Play)」ことができるサービスとしてココネが独自に定義
ココネの開発として

―エンジニアとしてココネの居心地がいいと思うところはありますか?
藤崎:基本的にやりやすいとしか言いようが・・・(笑)。
エンジニアはできるだけ開発に集中して、それ以外のことに時間を消費しないほうがいいと思っています。
パソコンのスペックも、わざわざ生産性を落としてまで、低いものを使う意味がない。
だけど、この会社はちゃんと働きやすさを考えられていて、すぐに必要なものを用意してくれます。
特にエンジニアは、他のことを気にせずに働ける環境だと思います。
―CTOのインタビューで「ココネのエンジニアはチームワークが大事」という話がありましたが、お二人はどう感じられていますか?
小川:「ココネのエンジニアは優しい」というキーワードがよく出てきます。
職種間の連携もしやすく、「エンジニアだからここに口を出すな」などもありません。サービスの企画担当ともよく話し合っています。
20代の方も多いのですが、みんなちゃんと説明することができて、スムーズに会話を進められます。私はよくチーム内で「参加しているプロジェクトで、自分の担当領域じゃないからといって無視しない」「情報は自分から取りにいくようにして欲しい」と伝えています。(上司である)私が出ていかなくてもチームメンバーだけで話をして進めていける環境になっていると思います。
―ありがとうございます。少し話は変わりますが、CTOはどんな方ですか?
小川:話しやすくて、熱い方ですね!技術に対しての想いはもちろん、ココネに所属しているエンジニアの誰よりも、自分でいろんなことをやっているんじゃないかと思います。ご自身でもサービスを作られますし、ブログを書いたり、オープンソースで公開したり。一緒に働けてよかったと思っています。

「Web3チーム」が担う役割や、ココネが業界内でどんな立ち位置を目指そうとしているのか。そして同チームの立ち上げと同時に入社した藤崎には、ココネを選んだ理由や働く環境についても話を聞きました。
ココネではweb3事業や開発チームの採用を積極的に行っています!
藤崎の言葉の通り、エンジニアとして働きやすく、新たな分野にも挑戦できる環境が整っていますので、興味を持っていただけましたら、ぜひこちらもご覧ください!
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web3につなぐ。ボードメンバーが描くココネの未来予想図<前編>
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ブロックチェーンを用いたサービスへの挑戦(前編)
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