自分たちが信じる正義を貫きたい。In-houseだからこそ目指せるココネのマーケティングチームの思い
1,200万人以上の女性ファンを持つココネ。
主力サービスであるアバターアプリ『ポケコロ』は、2011年のリリースから今年で7年。
毎年、過去最高の数字を更新し続け、業界でも「超長期運営」の成功サービスの一つだと言われている。
ココネのマーケティングチームは、『ポケコロ』リリース7年目の今このタイミングで、これまで外部の広告代理店にお願いしたマーケティング業務を、In-house化=内制化することに決め、推進している。

「勝ちパターン」というパワーワードに逃げられないココネのマーケティング
チームリーダーM.Iインタビュー
広告代理店からは「アプリ広告」という括りで、提案いただくことが多いです。
外から見ると、同じアプリカテゴリーで理解しようとするのは理解できます。
でも実際は、全く異なります。
世の中の代理店が多く扱って、ノウハウが溜まっている商材は男性向けのRPGが中心。
ココネのアプリは、集め・飾り、物語を感じ、理想の自分の世界に癒される女性のためのサービス。
さらに言えば女性向けアプリと言っても、乙女系や恋愛系アプリともまた一線を画します。
お客様の属性も、求められるものも、まったく異なります。
当然、理解し大切にしなければいけないポイントも変わります。
広告業界では「勝ちパターン」という言葉が多く使われます。
勝ちパターンとは「他社でうまくいったやり方の横展開」というベストプラクティス戦略の意味でアプリ業界では使われることが多い言葉です。
ココネのサービスにおいては、代理店から提案される「勝ちパターン」が勝つことが少ない。
自分たちで、新しい手法やツールを見つけ試し、
お客さんの反応を見ながら、理解し改善していく必要がある。
他社を見ていても気づけない。自らで切り開かなければいけない。
勝ちパターンに逃げられないのです。
なぜIn-house化”しない”のか?への答えの方が難しい時代に
毎日、毎月、毎年。
多くのマーケティング手法が生まれ続けています。
そして効果が出た手法も、アッという間に陳腐化します。
その速度も年々加速しています。
だからこそ大切なことは、
自社のサービスが持つ本質的な魅力を理解して、
その時代、タイミングだからこその手法で、アイデアを実施していくこと。
それは外部のパートナーでも出来ますが、
内制チームだからこそ出来ることが多い時代になってきた。

今から内制化は遅いんじゃないか。そんな議論もありました

『ポケコロ』はリリースから7年。
外部のパートナーさんと一緒に育ててきたノウハウも関係値もある。
料率含め、ビジネス的にも優遇をしてもらえるようになってきていました。
内制化はこれまでの蓄積がなくなるのではないか、遅いんじゃないか。
そんな議論も社内でもありました。
ココネのサービスは長く伸びてきたので、これまでのものも大きいです。
でも、もっと大切なのは、これからのこと。
『ポケコロ』の成功をもとに、昨年は『ディズニー マイリトルドール』も生まれ、今年は『猫のニャッホ』に手応えを感じます。
これから7年以上も続けていきたい。
そして、長く続けていく自信もある。
マーケティングチーム全員が、自社のサービス・仲間のこと・お客様のことだけを考え続け、
ノウハウを貯め始めることが、次の10年につながる。
なら、今からでも遅くない。
そう思って内製化に踏み切りました。

前職は広告代理店。代理店の中を知らないと、良いマーケティングは出来ないと思い飛び込んだ。
キャリアのスタートは、アプリを開発する会社のマーケティング担当者でした。
クライアントと言われる立場です。
代理店から提案されるプランを考え尽くし、やれる限りのことを行いました。
マーケティングの結果は出ていました。担当としては貢献していたと思います。
サービスは伸び、会社の成長とともに自分のスキルも経験も伸び、
入社した時に50人だった組織は気づいたら300人にもなっていました。
それでも、代理店から出てくるレポートの中身、意味、仕組みが完全には理解できていませんでした。
その状態でマーケティング担当として責務を果たせるかに疑問を持ち始めました。
「いちから学び直したい。今からでも遅くない」
あの時も、そう決意して、代理店に転職しました。
代理店の業務も魅力も正義も、存分に理解し味わった。今なら、本当にやりたかったことに挑戦できる自信がついた。
広告商材、ツールやメニュー・テクノロジー、、、すべてを理解したとは言えないが、勘所はつきました。
代理店としての成果を上げるための思考も理解しました。
どうすればクライアントの担当者が、社内評価を上げられるのかを考え抜いて、提案することさえありした。向き合いの担当者が力を持つことが、長期でお客様によいサービスを返せることのつながるひとつの正義だと理解できたのです。
経験を重ねる中で、クライアントの先にいるお客様や、クライアントの本当にためになることは何なのかを自問するようになりました。
ときには広告自体を辞めて、採用やサービス改善に使ったほうが良いと思うこともあった。
それは、もはやマーケティングの領域を超えるかもしれないとことだとも理解しました。
代理店の立場と、クライアントのマーケティング担当のポジション論では、その正義は貫けない。
意思決定の早さにも限界があります。
複数のクライアントを対応するために、イレギュラーな対応を常時するわけにはいかなかった。
安定的なパフォーマンスを死守することも、最終的によいサービスを返すルールだと頭では理解しています。でも、必死にサービスを磨いているクライアントを見ると、イレギュラー対応をしてでも成功に導く助けが出来ないかと考えてしまった。
すべてを実現することは出来ない。
どこに絞らなければいけない。
今だからこそしたいことは何か。
そう考えた時に、浮かんだのは仲間と一緒にサービスを作り上げていくイメージ。
事業会社でのマーケティング担当だった時のことです。
仲間の成功/成長のために使いたい。
そう考えたタイミングで、ココネ代表金成勲に会いました。
代理店の良さも、課題も理解した上での、マーケティングチーム内製化の思いを伝えられた。
まさに自分が考えていたこと課題感と合致した。
代理店経験があるからこそできるマーケティング手法。
ココネなら実現できると思った。
自分が考える正義への挑戦が始まった。

事業会社はマーケティングの「真実の瞬間」に集中できる。
たとえば、広告はスピードが命。
タイムリーな意思決定と、その場だからできるアピールなど。
代理店では、出稿している広告の再入稿も、運用ルールを厳密に守ると2営業日かかるものもありました。内制なら3秒でできるものだってあります。
Art素材も最高の鮮度で、最高の素材を活かせる。
バナーも、デザイナーの思いを受けたものが作れます。
代理店のときには画像素材を資産であると、そのまま預けてもらえなかった。
社内ではAIのパスを統合したり、PSDのレイヤーを統合したりする必要がない。
SNSで盛り上がったテーマを、デザイナーがLiveに書いたものをすぐに配信することで大きな効果を得られたこともあります。
そして広告を実施しない提案すら出来る。
採用に予算を回す方が継続的な改善につながることもある。
メンバーの給与を上げたり、社内の交流に予算を回す方がずっと良いものが生まれることすらある。
そして、お客様に還元する方が、ずっとずっと良いこともある。
仲間が人生を懸けて作っているサービスを伸ばすことに余計な論理が働かない。
お客様に純粋にアピール・紹介することに集中できる。
身につけてきたスキルを活かし、良いと思ったことを貫き、自分達としてサービスを成功させることに向き合える。
代理店の良さを、事業会社にも持ち込める時代
代理店の良さの一つは、情報が入ってくること。
複数の会社と付き合っているからこその魅力だと考えていた。
事業会社ではそのハンデを不安に感じていた。
しかし、個人の時代となった今では、
自身や知人のネットワークを活かせば、同業他社や、媒体のキーマンと直接つながり続けられ、デメリットは軽減できると確信しています。
事業会社には、効果を出せると思った挑戦を「しない理由がない」
事業会社だと、新しいマーケティングをチャレンジしなそうなイメージがあった。
実際はスタートアップ、ベンチャーであればあるほど、効果を出せると思った挑戦を「しない理由」がなかった。
効果を出すためには、媒体の制限もない。効果があう限り予算は投下できる。
マーケティング手法だけでなく、クリエイティブにも全力をかけられる
クリエイティブも内制しはじめました。
バナーや動画制作のメンバーの採用には、デザイナーのトップが協力してくれています。
マーケティングのArtスタッフ採用は、とても厳しい目で見ています。
自分たちのArtに関する意図や思いを理解しようとしてくれるのか。
丁寧に扱えるウデとセンスがあるのか。
そして、それを大胆に料理して、お客さまに魅力的に届けてくれるのか。
デザイン重視のココネだからこそ、バナーや動画制作にも高い期待と要求を求めています。
もちろん仲間になった後は、同じデザインとしてワンチームです。
切磋琢磨・リスペクトしあう仲間として迎え、信じ・求め・高め合っています。

どこまでも、ユーザーのことだけを考えられるチームのカケラが出来た
ココネのマーケティングチームは生まれたばかりです。
環境作りは始まったばかりで、道半ば。
でも、本当に良いこと、自分の正義を貫ける環境に近づくまで、信じて続けていける土壌は出来始めました。
やりたいこと・やるべきことは、きっとこれからも変わっていきます。
マーケティング手法はすぐに風化していくものです。
体制もドンドン変えなければいけない。
ツールもメディアもテクノロジーもどんどん進化し変わる。
その変化を楽しんで柔軟に対応しながら、ココネらしいマーケティングを生み出していきたい。
ココネのアプリは、女性向けの可愛く優しいサービス。
ロジックやテクノロジーだけで届く部分はわずか。
トレンドや手段も理解し活用しながら、最後はマーケティングの感性/Artが必要。
すぐには身につかないかも知れないし、すぐに結果が出ないかもしれない。
でも、ココネのマーケティングチームでは、売上や名誉や政治や力ではなく、仲間が生み出したものを大切にし、お客様に良いものを届け魅了するという正義を信じ続けられ環境のカケラが生み出せた。
それを信じ、大切に育て、理想のマーケティングが出来る日まで一歩づつでも近づけていきたいと思っています。
もし、こんな考えに共感してくださる方がいたら、ぜひお気軽にお声がけいただければ、いつでも出来る限りのお話しさせていただきます。
